「ひざの痛みを引き起こしていた思わぬ原因が判明しました。 その結果3か月後にあれほど悩まされた左ひざの内側の痛みが改善されました。」このような喜びの感想をいただいたのは、阿見町にお住いの69歳(女性)の患者さんです。
このケースについて書いてみます。
この患者さんは、整形外科で左変形性膝関節症と診断されました。 及川治療院に来院されたのは、症状が現れてから9か月経過してからです。
結論を言うと患部(左ひざの内側の痛み)の筋力はもちろんですが、それをかばって補う右下肢の筋力の低下が回復を妨げている原因だったのです。
全身の関節の弾力を丁寧に検査してみると、特に悪い側(左)の股関節に伸展障害が認められました。
正常であれば股関節の伸展は15度以上ですが13・5度の可動域でしたのでこれを正常にする施術とリハビリを行い患者さんにも指導しました。
全身には約206個の骨から構成される約200個の関節が存在します。 正常であればその一つ一つの関節に8方向に1ミリずれて復元する機能が備わっているのです。
この患者さんのひざの状態は、中程度の変形性膝関節症でした。 それは筋力と関節の可動域を検査する事でわかるのです。
毎日の動作である靴下やズボンをはくことに支障があれば、変形性膝関節症はほぼ末期の状態と考えられます。
正座ができないまでの状態ではなくまでの手も、洋式トイレに座ったりその状態から立ちあがるのが不自由なレベルは間違いなく末期状態のレベルであると考えましょう。
できることなら30分間連続して歩行できない状態ならば、早めに人工関節置換術の症例が多き専門病院で診察を受けることをお勧めします。
これから3年後に団塊の世代の方(昭和22年、23年、24年生まれの世代)が75歳以上の後期高齢者になります。
したがってこれから数年間は今までと比較にならないくらい医療問題や介護問題そして年金問題などが起きることは確実なのです。
したがって急性痛になる恐れが確実な持病を持っている方は、問題を先延ばしにする余裕はなくなることが確実であると考えるのが賢明です。
慢性的な膝関節症による痛みを抱えるこの患者さんの全身の関節の立て付けを改善した後に、毎日45回の起立着席運動(いわゆる手を使ってのベンチスクワットのことです)をお勧めしました。
なれて来たら1日で2セットつまり合計で90回継続しました。
1週間で630回であったのが、3週間後には75回2セットつまり1050回になりました。
それからさらに3週間後には125回2セットつまり1750回にまでになりました。
筋肉が入れ替わるのは3か月(12週間)です。
この患者さんは初診時の状態は、階段を手すりにつかまらないと上り下りができない状態でした。
ところが3か月後の現在は、まったく階段の手すりに摑まることなく階段を登れるまでに回復したのです。
最新の現代医学は消炎鎮痛剤を用いても急性期からリハビリを行うことがベストであるという考えが主流になりつつあります。
当院では拘縮の最もひどい座骨下腿筋(ハムストリングス)とアキレス腱を改善できるマシーン(特許出願中)を用いてのリハビリテーションを行っています。
自宅にこの健康器具はありませんので、自宅でできる方法を指導しています。
そのうえで患者さんにつかまり立ちで椅子から立ち上がるスクワットを45回2セットから初めて、3か月で125回2セットできるように指導しているのです。
そうすることで残存機能が最大限活性化し、やがて患部の筋力も限界まで回復するのです。
このように手技療法とリハビリテーションの最新の技術を駆使して、最短で患者さんを回復に導くことができるのが関節ニュートラル整体のケアシステムなのです。