3か月経過しても改善しない腰痛の原因は、もやもや血管かもしれません。 

脊椎の手術の専門医の診察を受けて手術が必要なケースではないと診断されたらもやもや血管が原因かもしれません。

もやもや血管は今から約9年前にイギリスのオックスフォード大学のエスパボデイ氏が超音波のカラードップラー効果を用いてその存在を証明し学会で発表したものです。

その対象群は3か月経過しても改善しない腰痛でした。

従来3か月経過しても改善しない腰痛は、血行が悪いと考えられていました。 ところがその件でわかった事実はそれまでとは反対に正常な状態のなんと1・5倍の血流が起きているということが証明されたのです。

その原因が「もやもや血管」の存在でした。 この異常な血管は通常40代以上に多く見られるのですが、30代、20代、10代でも悪性腫瘍の患者さんに多く見られることもわかりました。

様々な調査の結果もやもや血管の発症の原因の半分は遺伝によるもので、残りは生活習慣によるものです。

体脂肪率が高いと炎症体質になることは明確な事実です。 したがって空腹時に運動することで体脂肪を減らし、筋肉の量を増やす対策が大切です。 現実問題として最も効果があるのが、つかまり立ちでのスクワットです。

肘掛椅子やテーブルにつかまってのスクワットで十分です。

最初のひと月は45回2セット。 つまり1週間で630回、ひと月を4週間と計算すると2520回を目標にします。

2か月目は75回2セット。1週間で1050回、4週間で4200回が目標です。

3か月目は125回2セット。1週間で1750回、4週間で7000回が目標です。

現実問題としてしゃがんで立ち上がるいわゆるフルレンジのスクワットは負荷が高すぎて継続が難しいのは明白です。

脳梗塞による片麻痺などで片足や片手が不自由な方であっても、つかまり立ちのスクワットならば継続が可能なのです。

筋トレは高負荷でも低負荷でも、どちらも効果があります。

何よりも大切なことは継続することです。

つかまり立ちのスクワットは、天候に左右されることがないのでその気になればどこでもできます。

3週間毎日継続するとトレーニング習慣は生涯のものとなります。

ここにあげた数字や回数は、科学的な検証に基づくものです。

最大筋力の70パーセントの負荷で行うエクササイズでは15回のスクワットが可能です。 その場合インターバルを1分以内で最低3セットできれば5セット行いましょう。 その数字が45や75なのです。

仮に最大筋力の50パーセントの負荷では、25回のスクワットが可能です。その場合はインターバルは30秒以内で最低3セットできれば5セット行いましょう。その数字が75や125なのです。

大切なことは運動の最後に行う10秒間のストレッチ。 いわゆるヤンキー座りのポーズで頭も下に下げましょう。

スクワットとストレッチを組み合わせることで、過剰な血流が起きるもやもや血管が消失するケースも珍しくないのです。

あくまでも曲げる範囲はいた気持ちがいい範囲で十分です。

椅子に座ったままで丸くなる程度でも十分に効果があるのです。

痛む部位を10秒間押すかストレッチが血流を抑制するために、痛みを改善する効果があるのです。

もう一度言います。

3か月経過しても改善しない腰痛は血の流れが悪いのではなく、もやもや血管ができるために血流が良すぎるのです。

血流が良すぎるために、気温が低下する明け方に痛みが悪化するケースが多いのです。

及川治療院ではこのような事実が学会で公表されるはるか前から関節を覆う膜の調整として血流を抑制する手技を用いています。

全身には約206個の骨から構成される約200個の関節が存在します。

その一つ一つの関節に8方向に1ミリずれて復元する機能が備わっているのが正常な状態です。

私が考案した関節ニュートラル整体は関節被膜(皮膚、筋膜、筋肉、神経、血管、靭帯、軟骨などから構成されています)を正常化するケアシステムなのです。