関節の変形は治りませんが、9割の関節の痛み(腰痛、背中の痛み、首の痛み、肩こり、手足の関節の痛み)は改善できます。

全身には約206個の骨から構成される約200個の関節があります。

正常な関節には8方向に1ミリズレて復元する免震構造システムが備わっていることをご存じでしょうか?

残念ながら、ほとんどの人が関節の遊びの存在を意識するのは、常時関節の痛みに悩まされるような状態になってからででしょう。

国際統計では変形性関節症は45歳未満ではわずかに2パーセントであるのに対し、45歳以上では何と15倍の30パーセントにあることが確認されています。

60歳以上になると63パーセント。

80歳以上では83パーセントにもなるのです。

ところが関節に変形がある方のすべてに関節の痛みがあるかというとそうではありません。

指の第一関節が変形するへバーデン結節をご存じでしょうか?

イギリス人の医師であるウイリアムへバーデンがこの病気を学会で発表したのは1802年。

日本では江戸時代(1603年から1867年までの時代です)です。

関節の指先側が変形する方は50台で50パーセント、70代では70パーセントですので、変形性関節炎の国際統計と一致します。

へバーデン結節の男女差はありません。

しかしながら、痛みを自覚するのは女性が男性の何と10倍なのです。

これは男性と比較すると女性の骨格は細いため、神経が通過するトンネルが狭いのではないかと考えられます。

私が46年の臨床経験で観察したケースで考察すると、指や他の骨格が太い方は細い方と比較すると、たとえ変形があっても痛みを訴えない方が多いように思えます。

突然下肢に痛みやしびれを訴える、腰部脊柱管狭窄症という病気があります。

脊椎の左右にある脊髄神経の出口である椎間関節は、前屈すると広がり、後屈すると狭くなります。

したがって椎間関節の拘縮が痛みの原因であれば、比較的短期間(ひと月程度)で腰痛や下肢の痛みやしびれが改善するケースもあります。

ところが脊髄を保護している脊柱管が狭くなる(女性で14ミリ、男性で16ミリが正常な脊柱管の内径です)と手術以外での方法では脊柱管と呼ばれるトンネルを広げることは不可能です。

ところが80パーセントの患者さんは、3か月で症状が改善します。

残りの20パーセントの8割が6か月で改善するのです。

もちろん急性期(8割が1か月)はロキソニンなどの消炎鎮痛剤を服用しないとよほど痛みに強い方でない限り我慢することは無理でしょう。

脊柱管狭窄症のの患者さんは「痛む足を切断したい」というくらいひどい痛みで苦しみます。

しかしながらそんな激痛が1か月経過すると嘘のように消えてしまうのです。

私はおそらく脊髄自体が縮小するのではないかと考えています。

脊柱管狭窄症の症状が主に後屈の動きが制限されるのに対し、腰椎椎間板ヘルニアは前屈が制限されます。

言い換えると前屈の動作で下肢の痛みが悪化するのです。

MRIの発見で画像診断ができるようになりました。

それによると椎間板ヘルニアには次の4つのタイプがあることがわかりました。

1、分離脱出型

2、せんば脱出型

3、膨隆型

4、脱出型

このうちヘルニアの状態がひどい1,2のケースは出血があるために、異物を食べるマクロファージ(ドン食細胞)の働きでヘルニアが改善するのです。

反対に椎間板ヘルニアの状態が軽い、3,4のケースでは自然治癒はおきません。

ところが椎間板ヘルニアが改善しないのにもかかわらず、下肢の痛みやしびれを伴う腰痛は改善するケースが95パーセントなのです。

これは私が考案した全身の関節の拘縮を確実に改善できる「関節ニュートラル整体」を駆使したデータです。

関節の拘縮を改善し、予防体操を行うことで症状が再発したケースは皆無です。

腰が曲がってしまいカートを押さないと歩行ができない高齢者であっても生活ができるのはどうしてでしょうか?

そのような方のMRIの画像診断はどうなのでしょうか?

おそらく大半の方が腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、変形性脊椎症と診断されますが、日常生活に支障がない限り化学療法を試すことになるでしょう。

もう一度繰り返します。

関節の変形自体は改善しませんが、関節の弾力を最大限に改善することで重症化を予防することもできるし、95パーセントの重傷なケースも改善できるのです。

痛みの段階で全身の関節の弾力を保守点検することで、関節の変形を防ぐことは十分にできます。。

また完治率が95パーセントの関節ニュートラル整体だからこそ、現時点で手術が本当に必要であるかを確実に判断することができるのです。

どんな名医の手術を受けたとしても、残念ながら完治率はわずか20パーセントです。

症状が7割改善されて生活ができるようであればよいのですが、関節の拘縮を改善しない限り、その時点の年齢よりも数年老化したような状態になるのです。

このような理由で手術の前に関節ニュートラル整体の治療を受けることをお勧めしているのです。

また緊急手術が必要な患者さんであっても、全身の関節の柔軟性と支持性を完全にしない限り再発するリスクが高いという事をたとえ話を駆使してわかりやすくお教えしているのです。。