腰痛、背中の痛み、首の痛みの大半は上半身の背面から始まります。
人間の骨格を観察すると中枢神経である脳脊髄神経を保護する頭蓋骨と脊柱があります。
その中で頭蓋骨は15種23個の骨から構成されています。
成人の頭蓋骨は一つの骨になります。
したがって成人の頭部は、第一頚椎と後頭骨の関節である、環椎後頭関節と顎関節以外は動く関節ではなくなります。
このように人体には約206個の骨から構成される約200個の関節が存在します。
正常な関節は、8方向に1ミリずれて復元する免震構造システムに勝るとも劣らない機能が備わっているのです。
この機能が我々をケガ(ねんざ、骨折、肉離れなど)から守ってくれていることをほとんどの人間は知りません。
試しに仰向けに寝て、股関節やひざ関節を曲げた状態で股を開いてみましょう。
90度以上開くこと(このように股関節を外転する動作を開排運動といいます)ができれば正常です。
このような股関節の外側の筋肉(大腿筋膜張筋、小殿筋)を収縮する運動は、股関節の内側の筋肉(大内転筋、短内転筋、長内転筋、恥骨筋、大腿薄筋)がそれ以上開くことを制限しています。
ちなみに両手で少し開く方向に負荷をかけて内転筋を収縮する運動を15回繰り返してみましょう。
同じような態勢で股関節を開排してみると、運動前よりも可動域が広がっているのがわかります。
足が開かないのではなくて閉じて開かないと考えましょう。
したがって無理なく負荷をかけながら股関節を閉じて開く運動を繰り返した後に、開いて閉じる運動を15回繰り返すことで股関節が開きやすくなるのです。
関節の運動は次の3段階があります。
1、自動運動(筋肉で動く運動の範囲)。
2、たわみ運動(負荷をかけると自動運動の範囲からさらに動く運動範囲)
3、たわみ運動から限界までさらに1度動く運動範囲。
我々はケガをして初めてこのように関節の運動には3種類の段階がある事を身をもって体験します。
何が言いたいかというと、自分で動く範囲を超えたたわみや遊びという弾力が十分でないと、結果として怪我をすることになるという事を知識として持つべきだという事です。
エネルギーの観点から世界を見てみると、人類は長い間木材をエネルギー源としてきたことがわかります。
すべての産業は木材が中心でした。
やがて石炭の時代が300年続き来ました。
エネルギー効率のいいい石油の時代が100年たったころにITの時代に代わって現在に至っているのです。
ウクライナ戦争によるロシアの石油や天然ガスがストップしたユーロの国が、暖炉で薪を使用するしかない現実を経験しているのは皮肉なものです。
日本は国土の7割が脊梁山脈に覆われた、いわば森林と滝のように流れる川で構成された特殊な国です。
木材資源を外国産に頼ってきた近現代社会において、赤松亡国論をご存知の方はほとんどいないといえるでしょう。
熱海の盛り土事件は日本全体の問題です。
ただでさえ崩落しやすい山に中国製のソーラーパネルを敷き詰めているのが現状です。
地球温暖化の影響で1日で1か月分の雨が降ることが毎年起きています。
そこで山崩れが起き大規模災害が起きて初めて、安定性が極めて少ない上に危険性が極めて高い太陽光発電に過剰な投資をすることの愚かさを知ることになるのです。
世界最古の木造建築である法隆寺が建立されたのは今から1400年前のことです。
この時代を飛鳥時代といいます。
やがて平城京(710年)、平安京(794)に遷都し、鎌倉時代、江戸時代と西から東に都を移せざるを得なかったのは明確な理由があります。
木材資源をとりつくしてしまったからです。
その後石炭で動く蒸気船に乗ってペリーが来たことで明治維新となりました。
富国強兵政策の結果、やがて石炭の時代から石油の時代になり、ITの時代になった事はご存知の通りです。
高温多湿でしかも自然災害が多い我が国日本。
改めて木材資源を守り有効活用することの大切さを考えざるを得ない時代となりました。
当たり前のことですが、木は地面から生えます。
したがって昔の大工さんは農業を経験し土の大切さを学んだのです。
建造から700年を超える古民家を見てみると、すべて地盤のいい土地に建てられていることがわかります。
そこで土を固めて、石の上に固定することなく乗せられているのがわかります。
これが地震の多い我が国で必要な技術だったのです。
法隆寺に伝わる口伝に「木を買わずに山を変え」というものがあります。
東西南北の木を生育の方意のままに使うことで、不揃いな部材を総もちで支える免震構造を体現しているのです。
「備えあれば患いなし」という格言があります。
人体に備わる関節を覆う膜の弾力を検査して調整することが、人間の体を未然にケガや痛みなどから防ぐ最良の方法なのです。
も一度繰り返します。
私が考案した関節ニュートラル整体は90パーセント関節の痛みに対して効果があります。
できれば背中の痛みの段階で弾力を整備点検するのがベストです。
しかしながら、手足の関節にまで痛みやしびれが起きてから来院し苦労して健康を手に入れる患者さんも珍しくありません。
「知識は力なり」という格言があります。
平均寿命が江戸時代の3倍になった現代社会。
60歳から90歳の間にすべての人間が関節の痛みを経験することになると考えましょう。
何よりも大切なことは、本当に必要で大切な知識を学ぶことと考えましょう。
関節ニュートラル整体・及川治療院では、今後とも皆様のためになる情報を配信するつもりです。