ひざ関節の痛みは回復するケースと、回復しないケースがあります。
まず最初に回復するケースは、関節の拘縮です。
現代医学では、関節可動域や関節の痛みが回復するケースを関節の拘縮と定義しています。
それに対し手術(骨切り術、人工関節置換術)以外では改善しないケースを関節の硬直と定義しています。
代替医療(医師が行う医療以外をこのように定義しています)では変形性膝関節炎と定義された状態の中でも、ごく初期の状態であれば症状は改善します。
しかしながら、関節の変形や奇形そのものは改善することはありません。
回復しないケースは、骨と骨を連結する軟骨(半月板)の石灰化が進行し関節が硬直した状態です。
このような状態を放置することは、その部位だけではなく脊椎や股関節、足関節の可動域に影響がありますので注意が必要です。
股関節やひざ関節は人工関節置換術で痛みや機能が完治する患者さんが多いのに対し(全体の80パーセント)、脊椎の手術は完治率が20パーセントといわれています。
どうしても正座ができるまでの関節可動域を求める患者さんは骨切り術を希望します。
しかしこれまで50歳以上の患者さんには人工関節置換術を進めてきました。
骨切り術は、患者さんの症状が回復までに要する時間が、平均すると約1年かかります。
それに対し人工関節置換術は回復がとても早く約3か月でそれまでやってきた運動ができるまでに回復します。
GDPの70パーセントが内需である我が国日本。
世界に通用する技術が生み出された背景には厳しいユーザーの目があるのです。
医学においても高い要求がイノベーション(技術革新)を生むのです。
現在人工関節のほとんどは米国製です。
私の記憶では、数少ない人工関節の日本製は京セラが有名です。
現在自分の国で何でも生産できるのは、ドイツと日本以外にはありません。
様々な制限があるために日本製がないだけで、国が主導することで十分にもっと機能的に優れた日本製ができるのです。
1990年のバブル崩壊の後に、政府は間違った政治を行ってきました。
その結果長引く不況による国力の低下(デフレーション⁼物価と賃金がともに下がる状態)が20年以上継続中です。
適切な財政出動を行っている結果、日本以外のほとんどの国はいち早く景気が改善しています。
フランスやドイツ、イギリスでは粗利保障(平均すると粗利の80パーセント)をしていますので、政府の命令で休業や自粛をやむなくされたサービス業(レストランや遊園地など)も従業員を解雇することなく業務再開ができるのです。
それに対し日本では十分な補償を受けることができる業種や企業はとても偏っているために、休業ではなく倒産しているのが現状です。
これまで自国通貨で変動為替の国がデフォルト(債務不履行)になった国は一度もありません。
詳しくは「知識ゼロでもわかるMMT理論」三橋貴明著の一読をお勧めします。
不足した需要を埋めることができるのは政府しかないのです。
橋やトンネルやビルなど、コンクリートでできた建造物の寿命は約50年。
これは米国で建設から50年経過した橋が崩落した1980年代に実証されたのです。
当時の米国はガソリン税を2倍にあげて大規模なインフラ整備を行いました。
わが日本は2010年にその時を迎えたのです。
京都大学大学院教授で前内閣官房参与の藤井聡教授が強く提唱した「国土強靭化計画」によって少しずつですがインフラ整備を行っています。
毎年行っていたトンネルの打音検査を5年に1回に省いた結果、人命が失われた「笹川トンネルの天井版の崩落事故」がありました。
新幹線で事故が起きない理由は、常にメンテナンスを先駆けて実行していることにほかなりません。
翻って見た時にわれわれの関節も、症状が現れる前に保守点検を実行することがベストな選択なのです。
わたしは20年以上にわたり、日本大学レスリング部のヘッドトレーナーを務めてきました。
私を支えてくれたセラピストに徹底していたことは、けがをする前の保守点検の徹底です。
当然ですが選手の体を毎日見ることはできません。
そこで必要に迫られて私が考案した自分でできる関節ニュートラル整体のケアシステム(腰痛肩こりケア体操)を選手に教えることを徹底しました。
私はこれまで14冊の本と10冊のDVDを出版しました。
その中で最も重要で即効性のあるエクササイズ(あえて4種類に限定しました)ができる健康器具を考案し、特許申請(2本)しました。
順調にいけばそろそろ1本目の特許取得ができるはずです。
この器具を生産していただける企業を見つけて関節の痛み(腰痛、背中の痛み、首の痛み、股関節、ひざ関節、足関節、肩関節、肘関節、手関節の痛み)が起きるのを未然に予防改善できる健康器具として世の中に広めていきたいと考えています。
ひざ関節の痛みは症状が起きる前に、下肢後面の筋肉の拘縮が起きます。
つまり前屈して手のひらが床につかないとしても指先がつかない方は要注意なのです。
また和式のトイレにしゃがむ動作でかかとが床につかたい方もやがてひざや腰の関節の痛みに苦しむ事になるのです。
真向法と言う4種類のストレッチがあります。
開脚、長座、胡坐で前屈して胸が床につく人は1パーセント。
65歳を超えると、正坐で仰向けになり背中が床につくのができなくなるのです。
人間の軟部組織(筋肉、血管神経、軟骨、など)は約3か月で入れ替わります。
骨は2年で入れ替わります。
この自然に再生する機能を最大限に生かすのが、私が考案した「関節ニュートラル整体」なのです。
30分連続して歩ければ十分に治療は効果があります。
反対にそれができなくなるとある日突然100メートルも歩行できなくなるのです。
できれば重症化する前に関節ニュートラル整体で、全身の関節を保守点検をしたいものです。