変形性股関節症について書いてみます。

変形性股関節症の初期症状は、ひざの痛みあるいは腰の痛みになって表れます。

その理由は、本来股関節で行われる関節の動きをひざ関節や腰椎椎間関節(腰の関節)が代償するからです。

動きが過剰なケースでは痛む部位にレントゲン上での異常は見られません。

しかしながら早い方では、痛みが3か月以上経過すると、レントゲン上にも変形が現れます。

及川治療院では、症状を訴える関節だけではなく、全身の約200個の関節の8方向の動きと弾力を検査します。

股関節の屈曲は120度。伸展は15度。内外旋はそれぞれ45度。外転は45度。内転は30度と関節の自動運動はすべて数字で表すことができます。

したがってこの動きが十分でなければ、腰椎やひざ関節が動きを代償することになるのです。

その結果関節が過剰に動いてしまい、症状としては膝が痛いとか、腰が痛いということになるのです。

このような理由で、関節の痛みの初期段階で全身の関節可動域と弾力の検査が必要なのです。

運動は次の3種類に分類されます。

1、自動運動。

2、たわみ運動。

3、遊び運動。

簡単に言うと、自分で動く範囲が痛いか、体重をかけてさらに曲がる範囲が痛いかという事です。

全身には約206個の骨から構成される約200個の関節があります。

我々の体は、その一つ一つに8方向の関節の遊びがあるために、痛みやケガから守られているのです。

関節ニュートラル整体は手技療法とリハビリテーションの応用発展形といえる技術です。

その内容はこれまで合計14冊の本と10本のDVDにあらわされています。

皆様が日常利用されている鉄道などの公共交通機関でも、毎日のように保守点検がなされています。

そのおかげで未然に大事故を防いでいるのです。

人間の体の内最も傷みやすいのは、目と歯と椎間板です。

その中で歯を例に説明します。

口腔内には、虫歯菌、歯周病菌、その他の菌が縄張り争いをしています。

虫歯がない方が知らずのうちに歯周病になり、歯が抜けてしまうこともあるのです。

毎日歯を磨いて、糸ようじなどでケアーしても少なくとも5か月に1回くらいは、歯医者さんで歯石のお掃除を受ける必要があるのです。

平均寿命が30歳の時代であればそこまでの必要はないかもしれません。

しかしながら現在は90歳まで普通に生きる時代なのです。

大切なことは、回復に限界を超えるような無理をしたりしないことです。

全身の関節の保守点検こそが、ベストな選択なのです。

変形性股関節炎や変形性膝関節炎、変形性脊椎症などで関節の一部あるいは全部を交換することはできれば避けたいものです。

そうなってからどんなに優れた手技療法やリハビリテーションを受けても自然に回復する可能性はないのです。

賢明な選択は、常日頃保守点検を習慣化することなのです。