腰痛を改善するためには正しい知識を学ぶことが大切です。
全身には、約206個の骨から構成される、約200個の関節が存在します。
私が考案した関節ニュートラル整体は、症状を訴える関節がどのような部位であっても、必ず全身の関節の関節可動域と弾力を検査します。
関節の弾力が失われた原因は次のような要素があります。
1、外傷
2、炎症
3、悪性腫瘍
4、奇形
5、先天異常
この中で最も多くみられるのが1、の外傷です。
外傷といっても、骨折や脱臼などの後遺症だけではありません。
短期記憶の中枢といわれる海馬が形成されるのは、人間の場合3歳です。
したがって、腰痛、背中の痛み、首の痛み、四肢の関節の痛みを訴える患者さんの半数に見られる、仙骨や尾骨の変形は未熟な状態で生まれて3歳になるまでに起きた転倒が原因ですが記憶はないのです。
ちなみに海馬の記憶は短期的なものです。
海馬を例えると、江戸時代の関所の番人のようなものです。
つまり何何度も関所を通してくれをお願いすると、「何回も来るから、もしかすると命に係わるのでは?」と勘違いをして関所(海馬)を通過して永遠の記憶の貯蔵庫である、大脳辺縁系に到達するのです。
何を言いたいかというと、来る返して練習(復習)することで初めて正しい記憶を取り戻すことができるというたとえ話です。
腰痛を訴える患者さんの大半は、下肢後面の筋肉(ハムストリングス、アキレス腱など)に拘縮がみられます。
したがって、腰痛の根本原因である下肢後面の筋肉の拘縮を改善し、それをかばうことで起きた全身の関節の弾力の保守点検が必要なのです。
関節の保守点検とは、関節をボルトとナットに例えると、緩めたり、締めたりするような作業です。
筋肉や腱などの軟部組織は3か月で入れ替わるのに対し、骨が入れ替わるのは2年もかかるのです。
しかも残念なことに、一度変形すると変形した状態で入れ替わるのです。
欧州や米国の首都が岩盤の上に存在するのに対し、我が国は岩盤の上に軟弱地盤が平均して5メートルもあります。
その上に4つのプレートの境目にあるので、他国の首都が有史以来一度も地震を経験しないのに対し世界の地震の20パーセントが日本で起こります。
そして千メートルから3千メートル級の脊梁山脈から流れる川は、梅雨時や台風時に河川の氾濫を引き起こします。
そのために欧州では川の近くに住むのは可能ですが、日本は堤防の外にしか住めないのです。
長さが3000メートルで、幅が最大で250キロ、しかも脊梁山脈があり、平野部が軟弱地盤であるために様々な災害が日本では避けられないのです。
したがって災害の規模を縮小するためのインフラ整備の継続が必要不可欠なのです。
河川が今のように整備されたのは99パーセントが江戸時代。
関東平野に住めるようになったのは「家康」のおかげでもあるのです。
我が国は災害死が多いのに対し、日本以外の国は紛争死が大半を占めるのです。
最近の日本人は平和ボケしているといわれますが、核シェルターの保有で比較すると。
国民の人口当たり、スイスは100パーセント、米国は80パーセント。
日本は0.02パーセント。
Jアラートが鳴っても非難する核シェルターがないのです。
残念がら地震を予測することはできません。
耐震構造を備えた、頑丈な家に住んで、火災を予防するしかないのです。
このように考えると、869年に起きた貞観の巨大地震以来の東北の大震災を経験して、液状化や被害の大きかった地盤の地域は十分な対策をとるか、住む場所を変えるかという選択も必要な事がわかります。
埋め立て地の浦安に建設した、東京デズニーランドのように巨額の収益があるビジネスならまだしも、どうしても液状化した場所に住みたければ賃貸にすべきではないでしょうか?
このように考えると、日本人は出たとこ勝負のような考えであるのがわかります。
関節の痛みに対する備えも、前屈と後屈。 左側屈と右側屈。 左回旋と右回旋という関節の自動運動の可動域の比較はもちろん、たわみや遊びといった自動運動を超えた弾力の検査と調整を怠ってはいけないのです。
笹川トンネルの死亡事故をご記憶の方も多いでしょう。
財務省が進める緊縮財政でそれまで毎年行われていた保守点検を、5年に1回にしたことがあのような大惨事を招いたことは明白な事実です。
1923年に起きた関東大震災から100年が経過しました。
その当時と比較すると、人口が増えてしかも全人口の3割が東京首都圏に集中しています。
そしてがれきを収納する場所がほとんどないのです。
首都機能を分散させることが大切なのはわかっていても、それができないでいるのです。
これまで巨大地震は太平洋側で起きているのに、日本海側の整備(新幹線や道路の整備)もほとんど完成してはいないのです。
残念ながら、自信を予測することはできません。
したがっていつ起きるかわからない災害に対して、出たとこ勝負になるのは仕方がないなどといってはいけないのです。
腰痛に代表される関節の痛みもいつ起きるかを予想できる人間はいません。
しかしながら関節可動域のバランスが悪い方はその確率を下げることは十分にできるのです。
痛くなって30回施術を受けるよりも、痛くなる前に10回受けたほうが費用対効果も高いのは明白です。
予防に勝る治療はないのです。。