背中の痛みの9割は改善可能です。
9割の背中の痛みが改善できる理由は、来院される患者の9割が改善可能な関節の痛みだからです。
9割の患者さんは関節に備わった8方向の関節の遊びを改善することで症状が改善できる単純性関節炎です。
反対に手技療法で改善できない関節の痛みは、何々性という言葉がつく関節炎です。
具体的に言うと、
1、リュウマチ性関節炎
2、感染性関節炎
3、化膿性関節炎
4、石灰沈着性関節炎
などがあります。
そのほかにレディーガガが診断され世界中に知られた、線維筋痛症(理由は解明されていませんが抗うつ剤で症状が改善されます)や多発性線維筋痛症(プレドニンが有効です)などがあります。
またがんの患者さんも最初の一粒は1ミクロンであるためにあらゆる検査で確認できないのに症状が現れるケースもあります。
ちなみにMRIによる画像検査で確認できるのは5ミリ以上になって初めてわかるそうです。
米国や欧州では、、90パーセントの転移しないケースのがんと、1ミクロンの段階で全身に転移し始めるがんを区別して対応しています。
そのために直ちに手術をしないと死に至るケース以外はがんをえぐり取る手術は患者さんの希望がない限り行いません。
今でも日本は全体の60パーセントががんの除去手術を行っているのに対し欧米では10パーセントです。
何事においても開始された時期が早い欧米では、試行錯誤を繰り返した結果、日本より早く改善されているのです。
私が考案した関節ニュートラル整体は次の3種類のテクニックの応用発展形です。
1,カイロプラクティックの最も優れた技術であるモーションパルペーション&マニュピュレーション(動的触診法と手技療法)
2、理学療法の技術の集大成といえるPNF(固有受容性神経筋促通手技)
3、体のゆがみを整えることを目的とした筋力トレーニング
これらの技術が日本に伝わったルーツは欧米です。
それは明治維新における岩倉使節団が3年にわたり欧州に渡航して新政府の骨格になる概念を学んだのとまったく同じです。
諸外国の発展した技術を学びその応用発展形を作るのは日本の伝統ともいえるのです。
今から30年ほど前にJ リーグが始まりました。
日本サッカー協会が、あの時からサッカー先進国である欧州の技術をまねしなかったとしたら今の発展はなかったことでしょう。
反対に日本人とそれ以外の国々は違うという事を認めなくてはなりません。
そのうえで日本人にあった技術に応用発展するべきなのです。
カイロプラクティックは北米では16の大学があり脊椎のドクターとして認められています。
また理学療法士も米国では6年生の学校を出て資格を取得し開業権が与えられています。
残念ながら日本ではカイロプラクティックも法制化されていませんし、理学療法士は3年生であり開業権もありません。
このような事情もあって、私は脊椎調整が学学べると同時に開業権のある国家資格(あんま、マッサージ、指圧師)が取得できる日本でただ一つの専門学校である長生学園に入学し卒業しました。
そこでセラピストに必要な医学知識を学びました。
そこで何よりも不足していると感じたのが解剖実習でした。
その不足した知識を補うべく3回にわたり米国で解剖実習の実技を目的に研修旅行に行ったのです。
現在では私も10本のDVDを出しているジャパンライム社から合計24本のDVDが出ています。
ところが今から約40年前は、わざわざ米国に行く以外は知識を習得することは不可能だったのです。
現代社会は知識の量ではなく知性を磨くことが重要です。
言い換えるとすべての分野においてその道の目利きになる以外には生き抜く道はないのです。
電話を発明したエジソンと、スマートフォンを発明したスティーブ・ジョブズを比較してみましょう。
スマートフォンの発明はまさに情報革命を伴ったのです。
私は関節の修理のプロです。
プロがトライして症状が改元できないとすれば、手術や投薬のプロである医師を探すべきなのです。
何事も試行錯誤する以外に正解にたどり着くことはできません。
それを踏まえたうえで、患者さんの利益を最優先するのが及川治療院のルールなのです。
私は「この関節の痛みは何等かの病気ではないか」という事はわかります。
しかしながら日本では医師以以外は診断権はありませんので直接的にお伝えすることはできません。
もちろん急を要するケースでは、そのことを踏まえたうえで救急病院に行くことをお勧めしています。
問題は慢性的なケースです。
医学的には、症状が出てから3か月以上経過して原因が特定できないケースを慢性痛と定義します。
慢性痛は運動療法の集大成である関節ニュートラル整体で改善します。
したがって改善しないケースは急性痛なのです。
残念ながら、急性痛のすべてが改善するわけではありません。
しかしそのようなケースは専門医の診察を受けることがベストなのです。