腰痛で苦しむ患者さんはとても多いのです。
及川治療院では症状を訴える関節がどの部位であっても、必ず全身の関節の保守点検をするのがルールです。
全身には約206個の骨から構成される約200個の関節が存在します。
したがって症状が起きている関節だけではなく、その上下の関節つまりは全体の関節の弾力を検査し調整する必要があるのです。
超高齢化社会である現代は、65歳以上の高齢者の比率は28パーセントを超えています。
江戸時代までは平均寿命は世界のレベルと同じ30歳でした。
やがて明治時代となり、産業革命の影響もあって平均寿命は40歳になりました。
日本人男性の平均寿命が50歳に到達したのは、太平洋戦争の終戦から2年後の1947年(昭和22年)。65歳に到達したのは、国民皆保険が始まった1961年(昭和36年)です。
これまで長い間世界の平均寿命は30歳でした。
それが現在では73歳になりました。
このデータが何を意味するかを考えてみましょう。
関節ニュートラル整体を考案する前に私は長年カイロプラクティックの最も効果的な技術であるモーションパルペーション&マニュピュレーション(動的触診法と手技療法)をメインの施術として仕事をしていました。
カイロプラクティックが誕生したのは、今から127年も前の1895年です。
江戸時代は1603年から明治維新の1868年までの265年間です。
30年を1ジェネレーションと定義すると、なんと約7ジェネレーションです。
明治時代は45年ですので1・5ジェネレーション。
大正時代は15年ですのでハーフジェネレーション。
昭和は65年ですが始まりと終わりは7日ですので、約2ジェネレーションですね。
江戸時代の人口は約3500万人。
大正時代は6000万人。
第二次世界大戦後は約7000万人でした。
それから約6000万人も人口が増えたのです。
日本は輸出依存大国と誤解されていますが、GDP(国民総生産)の70パーセントは国内消費なのです。 これは高度成長期これはの時代から現在に至るまで変わりません。
つまり人口が増えて内需拡大が進んだ結果が日本の高度成長を生んだのです。
我々が中国に輸入してもらっている総額は約5パーセント。
韓国に至っては約3パーセント以下です。
反対に両国に輸出しているのは自動車や家電品などの耐久消費財ではなく資本財なので日本の技術に依存しているのが現実です。
このように数字で考える習慣をつけると、新聞やテレビのみの情報のみに頼っている国民の皆さまは、随分と印象操作されているのに驚かれるはずです。
エネルギー問題の視点から世界を見てみると、長い間木材の時代がありました。
それが石炭に代わり約300年続きました。
やがてエネルギー効率のいい石油に代わり約100年でITに代わりました。
これからはAIの時代になるのです。
現在上場企業に勤めるホワイトカラーの仕事の90パーセントはAIに代わると予想されています。
したがってこの時代こそ計算や記憶ではなく論理的に考える、話す、読む、などの技術の取得が大切なのです。
要するに筋道を立てて考えたり話したりするという事です。
それは1、対立2、イコール3、原因と結果の3本柱から構成されているのです。
詳しくは現代国語の論理のカリスマと呼ばれる出口汪先生のご著書をご覧ください。
カイロプラクティックで脊椎や骨盤(仙腸関節、腰仙関節)のみをアジャストして効果があった時代は過去のものです。
若くして感染症などで亡くなっていた時代は平均寿命が65歳以下だったのです。
人間の全盛期は30歳。
30歳から60歳までは緩やかに体力が低下します。
問題が起きるのは60歳から90歳までの方です。
変形性関節症は45歳以下では2パーセント。
45歳以上になると15倍の30パーセントになるのです。
それが65歳になると63パーセントになり80歳までには87パーセントになるのです。
骨棘や軟骨の石灰化などが見られる変形性関節症ですが、95パーセントの患者さんは変形自体が原因ではなく、関節の弾力の異常が原因ですので適切な保守点検で十分に回復するのです。
ほんの少し前までは変形が起きるのは脊椎と股関節、ひざ関節、足関節などの体重がかかる関節が中心でしたが、現在では肩関節、肘関節、手関節の関節炎で苦しむ患者さんも珍しくなくなりました。
このような理由から、関節の痛みが重症化する前に、可動域のアンバランスを改善することが何よりも大切なのです。
症状は腰痛なのに、動きの異常があるのは、胸椎や頚椎であったり、股関節やひざ関節、足関節であるケースも普通に見られます。
真向法という4種類のストレッチがあります。
開脚、長座、胡坐で前屈して胸がつくか?
正座して仰向けになり背中がつくかを調べてみましょう。
胸がつく方の半分のひじがつけば十分なのです。
ところがすべての動きが硬くてもバランスが取れている方は非常にまれなのです(欠点がない)
同じようにすべての動きが最高レベルであったとしても、競技生活の終わりには体中の筋肉が断裂してしまう方もいるのです。
そうなる前の保守点検システムが、関節ニュートラル整体なのです。