65歳以上の人口が28パーセントを超えた超高齢化社会。
腰痛、背中の痛み、首の痛み、手足の関節の痛みで苦しむ患者さんは本当に多いものです。
患者さんの立場に立つと、何とか痛みが改善しないものかと考えるのは当然です。
痛みの中で、注射や薬が効くタイプを急性痛、そうでないタイプを慢性痛と医学上定義しています
ねんざや骨折などで重症なケースでも8割は3か月で改善します。
言い換えるとケガ(組織の損傷)は8割が3か月で治癒するということです。
しかしながら痛みが出現して3か月以上経過しても、一向に痛みが改善しないケースも現実に存在します。
その理由は損傷が回復しても、関節を覆う膜(皮膚および皮下組織、筋肉、神経、血管、軟骨、靭帯など)が引っかかっているのです。
全身には約206個の骨から構成される約200の関節が存在します。
正常であればそれぞれの関節に8方向に1ミリずれて復元する関節の弾力(関節の遊び)が存在します。
それは巨大地震の衝撃を10分の1以下に緩衝する免震構造システムに勝るとも劣らない優れた機能なのです。
もう一度繰り返します。
ケガは時間の経過とともに改善します。
ケガは次の3種類の段階があります。
1,8割のケースが1週間で治る筋膜の損傷(ぎっくり腰、寝違いなど)
28割のケースが,4週間で治る損傷(肉離れや神経痛など)。
38割のケースが,12週間で治る損傷(腰椎椎間板ヘルニア、腰椎分離すべり症、腰部脊柱管狭窄症、頚椎ヘルニア、頸部脊柱管狭窄症など)。
残りの2割の大半が倍の時間で症状は改善します。
したがって関節ニュートラル整体で症状が改善するケースは、関節炎による関節を覆う膜の弾力異常なのです。
言い換えると、80パーセント腰椎椎間板ヘルニアの症状(腰痛、下肢のしびれ、痛みなど)は6週間以上経過していれば関節ニュートラル整体のケアーで改善します。
回復までに24週間を要する20パーセントのケースの中で、12週間経過して関節ニュートラル整体が効果的でないケースは、外科的手術が必要なケースなのです。
このようなケースは全体の症例のわずか5パーセント以下ですのでご安心ください。
しつこいようですが、腰椎椎間板ヘルニアのケースで具体的にもう一度繰り返します。
回復に要する期間の3分の1(腰椎椎間板ヘルニアですと最初の1か月)は急性期ですので消炎鎮痛剤と関節ニュートラル整体の併用が効果的です。
あくまでも全身の中で、炎症を起こしている関節以外の調整が必要不可欠なのです。
効果があれば最初の7回程度はケアーの頻度を上げて、だんだんと回数を少なくしていきます。
(例えば、急性期(1か月)を過ぎて来院したケースと、痛みが出現したばかりでは効果が違います)
前述したように、炎症に対しては薬が有効ですが、関節を覆う膜の引っ掛かりは一向に改善しません。
関節ニュートラル整体のケアーは、あらゆるケースで効果が出るようにその患者さんの年齢や体力、回復力を十分に考慮して適切に行うので安心、安全、確実なのです。