筋肉はまるでゴムのように伸びると印象操作されています。
このうそは、ご自分で料理をされる方ならすぐにわかるはずです。 現実に、お餅のように伸びる筋肉はありません。
鳥肉でも豚肉でも牛でも魚でも実際に伸ばしてみるとわかります。
ところで皆さんは競走馬の競技選手としての平均寿命をご存知でしょうか? 早ければ2歳でデビューします。 そこから10か月で1勝もしなければそこで終わり。 もし1勝してもそこから10か月で1勝もしなければ終わりという厳しいものなのです。
このお話しは及川治療院に定期的に来院され、現在でも競馬会でご活躍の有名な調教師にお聞きしたお話です。
このように成長の早い動物であれば、何かをトライしても結果がすぐにでるので軌道修正も容易です。
ところが成人するまでに20年もかかる人間ですとそうもいきません。
ストレッチの原点は間違いなくヨガです。
ヨガのポーズの中で超人にしかできない要素を排除したものが、ボブアンダーソンが開発したストレッチなのです。
筋肉はもともとの長さの限界以上は伸びないという現実を知ることが大切です。
そのうえで本来の可動域に到達していなければ、収縮ストレッチが有効なのです。
前後の開脚が150度以上。
また割(横開脚)が100度以上。
左右の回旋(内外旋)がそれぞれ45度以上であれば十分なのです。
よくある勘違いが、例えば器械体操の選手が経験のない野球のバッティングがいきなりできるわけではないという事です。
それは一度もピアノを弾いた経験のない方に演奏してみろと言っても無理な事と同じなのです。
筋肉や血管などの軟部組織が入れ替わる期間が3か月。
骨が入れ替わる期間が2年というように、体がその技術をマスターすることに最適化するためには、最低でも2年から5年はかかるのです。
単なる可動域だけではなく、使える動きの柔らかさを獲得するためには、それなりの効果的な練習方法と期間が必要なのです。
現在はあふれるほどの情報社会です。
このような時代に何よりも大切なことは、必要でない情報を捨てる、あるいは見ないという