腰痛の原因は症状が出ている関節だけではありません。
症状が出ている腰椎だけ見ても腰痛の原因は特定できません。
全身を俯瞰してみることが何よりも大切なのです。
上半身の関節に原因があるか、下半身の関節原因があるかを検査することが大切です。
私が考案した関節ニュートラル整体は、上肢帯や下肢帯の関節の後に脊椎の調整をします。
そして最後に仙腸関節の調整で終わるか、腰仙関節の調整で終わるかを見極めます。
つまり二者択一というわけです。
私の46年の臨床経験ではその比率は半々です。
あくまでも患者さんの関節可動域が正常になるか、あるいは筋力が正常になるか、喜びがあるかで決めています。
優秀なセラピスの条件は、縦横算数(数字、ファクト、ロジック)だけで判断するのではなく、そこに加えて卓越した感性が必要不可欠なのです。
人体は不揃いな部材が総もちで支えあっているのです。
残念ながら手術以外に、一度変形した関節を復元することはできません。
しかしながら変形を予防することはできます。
腰痛で苦しむ患者さんの95パーセントは改善できます!
その理由は95パーセントの患者さんは医学的に問題がない単純性関節炎だからです。
しかしながら自然に放置していては改善するものではありません。
緩んだペットボトルのふたが自然に締まったり、硬く締まりすぎて開かなくなったふたが自然に緩むことはマジック以外ではありません。
全身には約206個の骨から構成される約200個の関節が存在します。
正常な状態の関節には8方向に1ミリズレて復元する免震構造システムに勝るとも劣らない機能が備わっています。
関節が緩みすぎているケースは引き締め、反対に硬すぎているケースは緩めるのが関節ニュートラル整体の技術です。
腰痛は関節可動域や弾力が硬いケースだけではありません。
むしろ上下の関節(胸椎や股関節)の関節の可動域や段量が正常でないために、腰椎においても関節の可動性が亢進しているケース(動きがありすぎる)が多いのです。
関節には次の3段階があります。
1、自動運動
2、たわみ運動
3、遊び運動
この3段階を検査して調整する技術はおそらくないでしょう。
私が30年ほど前に考案し、進化発展した技術が関節ニュートラル整体です。
症状がどの関節であろうとも全身の関節の保守点検をするのが関節ニュートラル整体のルールです。
手技療法とリハビリテーションそして関節の弾力を向上させることを目的とした筋力トレーニングが関節ニュートラル整体の3本の柱です。
私自身筋力トレーニングと毎日の腰痛肩こりケア体操は、完全に習慣化しています。
世の中には自分が実行してもいないのに腰痛体操や筋トレを進める人間があまりにも多いのです。
65歳以上の人口が28パーセントを超えた超高齢化の日本。
75歳以上の方も8人に一人を超えているのが現実です。
30までの全盛期。
そこから60歳までの時期。
60歳から90歳までの衰退期。
その3段階において変わらないのが手技療法とリハビリテーションです。
しかしながら筋力トレーニングの強度は少なめで足りなめが適切になるのです。
3歳で経験したバイク事故による頭がい骨骨折をはじめ、全身で5か所の骨折を経験して文字通りポンコツの私です。
しかしながら不断の努力を継続していることで、努力をやめたトップアスリートに追いつくこともできるのです。
腰痛の最善の治療は予防です。
二足歩行の人類の宿命である腰痛。
その原因が下肢後面の筋肉(座骨下腿筋とアキレス腱及び足底筋膜)であることを見抜き、健康器具を開発し特許を取得しました。
今年はこの器具を製品化し日本中に広めることを決めました。
虫歯になってから歯を磨いては遅いのです。
それに加え、腰痛や関節の痛みを予防できる知識の啓もう活動を行います。
回復が可能でありながらそれができないで苦しんでいる患者さんのお役に立ちたい。
私の願いはただそれだけです。。