9割の腰痛が仙腸関節の機能不全が原因であるという嘘について解説します。
結論を申し上げると、仙腸関節の調整するだけでほかのすべての関節の機能が改善するという科学的な根拠や裏付けはありません。
仙腸関節は下肢帯と脊柱の支点です。
支点がわずかにずれることで巨大地震の衝撃を最大で10分のⅠ以下に鑑賞できる免震構造システムのような機能があることは事実です。
しかしながらそのような機能は全身にある約200個の関節それぞれが活動して初めて最大限の効果が体現できるのです。
したがって大切なことは、全身の関節の弾力の保守点検が必要だという事です。。
解剖学や生理学の知識がほとんどない素人をだますことは簡単かもしれませんが、そんなことは私にはとてもできません。
心がある人間であればそんなことはかわいそうでとてもできないのが普通です。
ところがところが現実にはそんな心がある医師やセラピストは残念ながらごく少数なのです。
仙腸関節の調整の真実を解説する前に仙腸関節について簡単な解説をします。
仙腸関節は下半身の運動の軸です。
下肢帯の関節と上肢帯を連結(靭帯結合)している関節が仙腸関節です。 骨盤の骨は外側地ある寛骨(腸骨、恥骨、座骨の総称)と仙骨そして尾骨から構成されています。
その中で腸骨と仙骨から構成される関節を仙腸関節といいます。
骨格模型を見ると仙腸関節がいかにも動くように誤解しますが、実際は強固な靭帯と筋肉からなる関節被膜があるためにどんなに動いたとしても可動域は1度以下です。
関節の運動は次の3段階に分かれます。
1、自動運動
2、たわみ運動
3、遊び運動
仙腸関節の運動は屈曲、伸展、内転、外転、内旋、外旋に分解できます。
それぞれ下肢を90度以上曲げる運動が屈曲。 15度以上後ろに曲げるのが伸展です。
内転は45度以上の開脚、外転は30度以上の閉脚です。
外旋と内旋はそれぞれ45度以上の胡坐の動きといわゆるトンビ座り(胡坐の反対の運動)です。
1,仙腸関節の前後の動き(屈曲と伸展)
2,仙腸関節の前を開く動きと後ろを開く動き(股関節の外転と内転に対応しています)
3,仙腸関節の上部を開く動き(股関節の外旋に対応)、仙腸関節の下部を開く動き(股関節の内戦に対応)
股関節の自動運動を超えた動きが関節のたわみ運動です。
そこからさらに負荷をかけると限界まで動くのが遊び運動です。
私が考案した関節ニュートラル整体は仙腸関節の保守点検が完全にできる世界初の運動療法です。
全身には約206個の骨から構成される約200個の関節が存在します。
その中で仙腸関節は左右にそれぞれ2個ですので、合計4個です。
確かに上肢帯と脊柱を連結する関節なので、直立歩行をする唯一の哺乳類である人間にとって、腰痛の原因と考えるのは間違えではありません。
しかしながら全身の関節の保守点検が確立されていいる関節ニュートラル整体のレベルから全身を俯瞰して考えるとやはり全身の関節の弾力の検査と調整が必要なのです。
上肢帯、下肢帯、脊椎の調整の後に、腰仙関節または仙腸関節を調整して初めて患者さんの症状が根本改善できるのです。
繰り返しになりますがあくまでも全身の関節の弾力の保守点検が必要不可欠なのです。