関節の痛みの回復を妨げている原因の90パーセントは、関節の弾力の異常です。
骨格模型をイメージしてみてください。
背骨を覆う膜は、表面から、皮膚及び皮下組織、筋肉、神経と血管、椎間板と軟骨、靭帯などがあります。
このような関節被膜の弾力の異常が痛みを長引かせている原因なのです。
関節の動きは次の3段階です。
1,自動運動(自分の筋肉で動く運動範囲)
2、たわみ運動(自動運動の範囲から力を加えるとさらに動く運動範囲)
3、遊び運動(たわみ運動の範囲から限界まで動く運動範囲)
腰痛、背中の痛み、首の痛み、四肢の関節(肩関節、ひじ関節、手関節、股関節、膝関節、足関節)の痛みを総称して関節の痛みといいます。
具体的に腰痛を例にわかり易く説明します。
両膝を閉じた状態でまっすぐにひざ裏を伸ばし、前屈して指先が床に着くかを調べましょう。
指先がつけばプラスマイナスゼロ。
握ったこぶしが床に着けば約10センチプラス。
手のひらが床に着けば約20センチプラスです。
前屈が十分にできない方は後屈が動きすぎてしまうために腰痛になりやすいのです。
次に左右の側屈をを比較しましょう。
最後に左右の回旋を比較しましょう。
このテストを椅子に座った状態で行いましょう。
腰椎に屈曲伸展はそれぞれ45度。
左右の側屈はそれぞれ20度。
左右の回旋はそれぞれ5度です。
ちなみに胸椎の屈曲は40度伸展は30度です。
側屈はそれぞれ30度。
回旋もそれぞれ30度です。
頸椎の屈曲は70度伸展は80度です。
側屈は15度。
回戦は50度です。
背中の関節の動きは連動しているために、5個の腰椎と12個の胸椎と7個の頸椎を区別して動かすのは特殊な方法をとらない限り不可能なのです。
股ひざを曲げた状態なら前屈ができる方は、アキレス腱や下肢後面の筋肉(ハムストリングス)が拘縮している状態を改善することが必要不可欠です。
1分でできる簡単なエクササイズを毎日行うことで、長年柔軟性がないと悩んでいた方が改善したケースは数えきれないくらいあるのです。
私は下肢後面の筋肉の拘縮を改善する健康器具を開発し特許を取得しました。
合わせて背中や手足の関節の好守を改善できる「関節ニュートラル整体」という全身の関節被膜を正常に改善できる保守点検システムの著作権も取得しました。
大切なことは症状を追いかけることではなく、根本原因を改善することです。
及川治療院では治療の前にこのような動いて痛みが出るかそして可動域のバランスが取れているかを検査します。
腰痛を例にとると、次に行うのはゲンズレンテストです。 このテストは仙腸関節の屈曲障害を検査するものです。
次に行うのが股関節を90度屈曲した状態の側屈テストです。
側屈側に痛みがあれば腰仙関節の炎症、反対側に痛みがあれば腰椎椎間板ヘルニアを疑います。
最後にストレートレッグレイジングテスト(ひざ裏を伸ばした状態で90度曲がるかのテストです、60度以下だと腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、腰椎分離すべり症などによる神経根の圧迫を想定します)とブラガードテストを行うことで椎間板ヘルニアや坐骨神経痛をテストします。
このテストを行うことでが腰痛の原因が仙腸関節炎か腰仙関節炎かを調べることができるのです。
立位で左回旋してさらに伸展して左下肢に痛みが出れば腰部脊柱管狭窄症または腰椎分離すべり症を疑います。
同様に右回旋して伸展して右下肢に痛みが出るかも調べます。
このように立位で行うモーションペインテストやケンプスサインテストに加え仰臥位で行うゲンズレンテストやSLRやDLRテストやブラガードテストは特に初診時は省略するべきではないのです。
これらの整形外科的検査法(オーソペティックテスト)は必ず行うべき検査なのです。
このような整形外科的検査法に加えて、約206個の骨から構成される約200個の関節の8方向の弾力の検査と調整をすることで初めて、関節の機能をを正常にできるのです。
自分で動く範囲が正常であっても、そこからさらに動く運動範囲の検査と調整が必要なのです。
特に45歳以降は症状が重症化する前に早めにケアーを受けることがベストな選択なのです。。