先日ぎっくり腰で来院された40歳の男性(つくば市在住)の症例について書いてみます。

この男性は現在の会社に勤務してから約20年間腰痛に悩んでいたということです。

職業病ではないかとあきらめていたところ、及川治療院に14回通院して腰痛は完治しました。

初診時はぎっくり腰になって1週間後の状態でした。

いわゆるぎっくり腰とは、筋肉を覆う膜(筋膜)の損傷です。

したがって患部を動かさないことが大切なのです。

もちろんそれ以外の関節は動かせるのであれば動かしてもいいのです。

そうすることで、平均的には80パーセントの患者さんが、1週間で完治するのです。

ところがこの患者さんは、まったく仕事を休まず腰の曲げ伸ばしをする仕事を毎日継続していたために、傷が治らなかったのでした。

初診時に詳しく全身の関節の可動域を検査してみると、股関節の屈曲に異常があることがわかりました。

正常な股関節の屈曲は120度、伸展は15度。

外転は45度、内転は30度。

内外旋はそれぞれ45度です。

この男性は股関節の屈曲だけが110以下だったのです。

そのためこの動きを腰椎が代償してしまい、筋膜の損傷(ぎっくり腰)になったのでした。

また曲げ伸ばしの動きが多い仕事をする際に腰椎が過剰に屈曲してしまい、慢性的に腰痛を自覚していたようです。

ちなみに腰椎の屈曲、伸展はともに45度です。

大多数の腰痛患者さんは、股関節の伸展が十分でないケース多く、その動きを腰椎が代償して過剰に伸展しすぎるために腰痛に苦しむのです。

同様に腰椎の側屈は20度なのですが、股関節の外転が45度以上できないと腰痛が過剰に動きすぎて、結果として腰痛になるのです。

また腰椎の回旋はわずかに5度しかありません。

それに対し股関節の内外旋は、それぞれ45度もあります。

一般的に男性は内旋の動きが悪く、女性は反対に外旋の動きが十分でない方が多いのです。

このようにして症状として現れているのは腰痛であっても、原因は股関節にあったり、腰椎の上にある胸椎や頚椎や後頭骨にあるケースも珍しくないのです。

反対に足首の可動域が正常でないケースで、結果として腰痛になることも珍しくないのです。

このような理由で、及川治療院では症状が現れている関節だけではなく全身にある約200の関節すべての可動域と弾力(遊びとたわみ)を検査するのです。

そうすることで関節の痛みの改善率が95パーセントを維持しているのです。