茨城県つくば市にお住まいの68歳の男性が腰痛を訴えて来院されました。

詳しく問診してみると、腰痛が起きたのは16歳の時に高いところから落下したことが原因だということでした。

まず最初にモーションペイン(前屈、後屈。左右側屈。左右回旋して動いて痛みが悪化するかを検査する)は前屈と後屈に見られました。

次に伏臥位(うつ伏せ)側臥位(横向きに寝た状態)仰臥位(仰向けに寝た状態)で脊椎や肩甲骨,鎖骨肋骨などの関節と筋肉の緩和操作を行いました。

次に上肢と下肢の関節と筋肉の緩和操作と調整を行いました。

その際に股関節の屈曲が正常だと120度なのですが100度しかない事がわかりました。

伸展は正常だと15度以上あるのですがこれも12度しかないことがわかりました。

そのほかの内転や外転。内旋や外旋は正常値でした。

股関節の動きの制限は通常伸転の異常が大多数なのですが、この男性は遺伝に股関節の形成不全があるだろうと思われました。

しかしながら股関節を曲げる動作(屈曲)と股関節をそる動作(伸展)も完全な硬直ではなく拘縮を改善することでぎりぎり正常範囲(正常値の10パーセントマイナスの範囲)まで改善できると予想できました。

この男性は若いころから腰痛に悩まされたために、25歳の時に新宿にある東京女子医大で検査を受けたことを皮切りに、大病院で検査を受けましたが腰痛そのものに異常はないという診断を受けていたそうです。

その理由は、最低でも初診時には行うべき股関節の動きを検査していなかったことによると考えられます。

正常であれば股関節の前後開脚は135度以上はできるものです。

ところがこの男性は120度以下しかできません。

それに対し横開脚は90度以上できます。

また左右の横座りも何とかできるので内旋外旋はそれぞれ45度以上できることがわかるのです。

したがって股関節の屈曲が十分でないために腰椎が正常値の45度以上動いすぎていることが考えられます。

また股関節の伸展が十分でないために腰椎が正常値の45度以上そりすぎて痛むことがわかります。

さらにアキレス腱や坐骨下腿筋(ハムストリングス=太ももの裏の筋肉)の拘縮がとてもひどく、前屈して指が床に付くことができない(FFDがマイナス20センチ)ために結果として腰がそりすぎてしまい腰痛になっているのでした。

この男性は毎日ではない物のなんと63年間も腰痛に悩まされていたというわけです。

関節ニュートラル整体を受けたのは、本日で3回目でした。

しかしながら毎回可動域が改善され、痛みも軽減されてきたのを本当に不思議に感じているようです。

私の説明は、関節の可動域の範囲を数字で具体的に表現することを心がけています。

何事においても問題を解決するためには、数字、ファクト、ロジックで考えることが大切です。

関節ニュートラル整体を7回受けていただくことで、完治までの回数は数字でお伝えできるケースが大半です。

つまり7回で症状が改善できればそれでよいし、もしも半分であれば14回で完治することがわかるのです。

関節ニュートラル整体は手技療法とリハビリテーションの応用発展形です。

どんなに全身をもみほぐしたところで、根本改善はできません。

この男性のように、患者さんが腰痛やひざ痛を訴えたとしても全身を俯瞰することが何よりも大切なのです。