腰痛に苦しむ患者さん(つくば市、58歳女性)が来院されました。
全身の関節をくまなく検査してみると、この女性の腰痛は右股関節の弾力異常であることがわかりました。
股関節の可動域は、それぞれ次のようになります。
屈曲が120度。
伸展が15度。
内転が30度。
外転が45度。
内旋、外旋はそれぞれ45度です。
正常な関節はこの可動域の範囲を超えて、体重をかけるとたわみがあり、限界の1ミリ手前の範囲の遊びがあるのです。
この1ミリの範囲の遊びが失われている状態が、関節の痛み(腰痛、ひざ痛など)となっているのです。
全身には206個の骨があります。
その骨からなる関節は200個もあるのです。
健康な関節は8方向に1ミリずれて元に戻る免震構造システムのような機能があります。
この機能が正常である限り、関節の痛み(腰痛、背中の痛み,首の痛み、四肢の関節の痛みなど)は起きないのです。
幸いにもこの女性は、変形性股関節症の初期の状態でした。
痛みがある右腰痛は、右股関節の弾力異常が原因だったのです。
これ以上関節の弾力が失われないように予防改善することが大切であることをわかりやすくご説明しました。
手技療法とリハビリテーション一体となった関節ニュートラル整体を7回受けると、痛みは最低でも50パーセントは取れるはずです。
もし症状が半分改善すれば14回で改善することをご説明しました。
そして何より大切な事は、予防の体操と弾力が失われないようにひと月に1回あるいは調子が良ければ2か月に1回でも全身の関節の点検整備を受けることなのです。